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OTC医薬品のリスク区分変更の流れと、変更に気づく方法

こんにちは。調剤システムメーカーの株式会社ズーです。

近年、政府がセルフメディケーションの推進やスイッチOTCを促進していることで、OTC医薬品の販売が進んでいます。
そんな中、リスク区分の変更に気づかず、陳列方法や店内POP等をそのままにしてしまうという、新たな悩みを耳にするようになりました。

そこで今回は、OTC医薬品のリスク区分変更の流れと、変更に気づくための方法をまとめてみました。

1.OTC医薬品のリスク区分とは


OTC医薬品の中には要指導医薬品と一般用医薬品があり、
さらに一般用医薬品をリスクに応じて分けた区分をリスク区分といいます。
区分によってパッケージの表示、情報提供の義務、陳列方法等が異なります。

多くの場合は要指導医薬品もまとめて「OTC医薬品の分類」という形で、
以下のようにまとめられることが多いです。

OTC医薬品の分類
特定販売とは……インターネット販売を含む郵便等販売のこと

2.リスク区分の変更の流れ

医療用医薬品からOTC医薬品となる「スイッチOTC」の変更の流れは以下のようになります。
OTC医薬品移行の流れ
出展:スイッチOTC薬に係る要指導医薬品から一般用医薬品への移行の流れ(厚生労働省)
スイッチOTCはまず最初に要指導医薬品に分類されます。
要指導医薬品として3年間の販売調査を行い、一般用医薬品への変更可否を評価します。
一般用医薬品へ変更した場合、第一類医薬品として1年間の販売調査を行い、パブリックコメント等を経てリスク区分の評価を行います。
最終評価の結果、リスク区分が決定します。

3.リスク区分変更の具体例

具体的な例として、ロキソプロフェンナトリウム水和物の外用OTC医薬品が、2020年の8月に第二類医薬品へ変更になるまでの流れを、当時のニュースや厚生労働省からの通知を基に見ていきます。

・2016年8月
スイッチOTCの要指導医薬品として販売開始。
ロキソニンの外用OTC薬が要指導医薬品に(日経DI Online)

・2019年8月
要指導医薬品としての販売が3年経過し、第一類医薬品へ変更。
要指導医薬品から一般用医薬品に移行する医薬品について(厚生労働省)

・2020年
第一類医薬品としての販売が1年経過し、パブリックコメント等を経て第二類へ変更。
ロキソプロフェン外用薬が第2類医薬品に(日経DI Online)

上記の例はストレートに第二類まで変更した場合なので、
審議の結果第一類に据え置きとなるようなケースもあります。
例えば、ロキソプロフェンナトリウム水和物の内服薬の場合は第一類に据え置きとなりました。
ロキソニン、第1類据置の意味考えて薬事日報

4.リスク区分の変更に気づくには


では、いち早くリスク区分の変更に気づくためには、何を意識しておけば良いでしょうか。

・厚生労働省からの通知をチェック
まずは、厚生労働省からの通知をチェックすることです。
所属団体や各都道府県を経由して確認できる通知は見逃さないようにしましょう。

・報道をチェック
専門誌であれば、リスク区分の変更はニュースになると思います。
日々薬局や医薬品に関するニュースに目を向けておくことも大切です。

・システムでチェック
OTC医薬品のデータベースを搭載しているシステムを使用している場合、
最新のリスク区分を確認することができます。

OTC対面販売ツール「お薬のこと、きちんと説明いたします。」があれば、
最新のOTC医薬品情報をいつでも確認できるため、正確な情報を基にOTC医薬品の販売を行うことができます。

5.終わりに

今回はOTC医薬品のリスク区分の変更についてまとめてみました。

参考として過去5年分のリスク区分の変更履歴をリスト化しましたので、
よろしければチェック用にご活用ください。

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ダウンロード可能となります
過去5年分のリスク区分変更履歴

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それではまた、ズーでした。