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こんにちは。調剤システムメーカーの株式会社ズーです。
DX推進の一環として様々なシステムのクラウド化が進み、当たり前になりつつある昨今、薬局においては電子薬歴がクラウド型システムの第一歩として多く導入されています。
また従来の電子薬歴は、対義語としてオンプレミス型と呼ばれるようになりました。
今回はこれら2つの概要から、それぞれの違いを比較していきたいと思います。
1.オンプレミス型の概要
オンプレミス型とは、自社内にサーバーやネットワーク機器、ソフトウェアを保有している運用形態のことをいいます。
「構内」や「店内」という意味の「premise」に、「on」を足した言葉です。
略称として「オンプレ」「プレミス」「OnP」などと表記されることもありますが、本記事内ではここからは「オンプレ」と表記します。
薬局内に電子薬歴用のサーバーを設置して、ソフトウェアとデータを保有する形態ということです。
2.クラウド型の概要
クラウド型とは、ネットワークを経由して別の場所にあるサーバーやソフトウェアにアクセスする運用形態のことをいいます。
クラウドの語源には諸説ありますが、インターネットなどの外部ネットワークは「雲の上のように先が見えない」ことから、ネットワーク図を描く際に「雲」の絵で表現していたからという説があります。
薬局内には電子薬歴用のサーバーを設置せず、インターネット経由でサーバーにアクセスしてソフトウェアを使用し、データを保存する形態です。
3.オンプレ型とクラウド型の比較
それではオンプレ型とクラウド型の電子薬歴を、色々な面から比較して考えてみましょう。
【ハードウェア】
オンプレ型:薬局内にサーバーを設置する必要があり、PCやタブレットも専用端末という場合が多い。
クラウド型:薬局内にサーバーを設置しない。既存のPCやタブレットを使えるケースもある。
【ソフトウェア】
オンプレ型:PCをメインとした製品が多く、レセコン一体型のタイプもある。
クラウド型:タブレットをメインとした製品が多く、場所を取らない。
【更新】
オンプレ型:インターネット経由で定期的に更新が必要。
クラウド型:クラウド上にソフトウェアがあるため、更新作業は必要なし。
【セキュリティ】
オンプレ型:データが自社の管理下にあるため、セキュリティ対策も自社基準に合わせた厳しいものにすることが可能。
クラウド型:クラウドベンダーにセキュリティ対策を任せる部分があるので、それを考慮してセキュリティ対策を考える必要がある。
【コスト】
オンプレ型:サーバーなどのハードウェアを設置する関係で、初期費用が高額なことが多い。
クラウド型:クラウドサーバーの管理費などが発生するため、月額費用が高額なことが多い。
【災害対策】
オンプレ型:薬局内にサーバーがあるため、インターネット環境がなくても使用可能。ただし、サーバーが水没するなどで故障した場合、データが破損する可能性がある。
クラウド型:クラウド上にデータがあるので、データが破損する心配がなく、インターネット環境があれば災害時でも使用可能。
4.終わりに
今回はオンプレ型とクラウド型の電子薬歴を比較してみました。
一概にクラウド型の方が良いとも言えないので、オンプレ型との違いや、製品の機能を比較して電子薬歴は検討しましょう。
それではまた、ズーでした。