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こんにちは。ズーです。

かかりつけ薬局、健康サポート薬局、地域連携薬局など、様々な要件に「患者のプライバシーへの配慮」という基準がありますね。
調剤薬局が患者さんのプライバシーに配慮するには、どんな手段が考えられるでしょうか。

今回は、調剤薬局におけるプライバシーへの配慮についてまとめてみました。

1.パーテーションを設置する

パーテーション

まずは一番オーソドックスなパーテーションについてです。

投薬カウンターや相談カウンターのサイドにすりガラスのパーテーションを設置することで、周りからの視線が遮られ、多少の遮音効果もあるため、プライバシーへの配慮となります。

ただし、パーテーションの大きさや範囲は薬局さんによって様々であり、卓上タイプのパーテーションを置く場合もあれば、半個室になるように大がかりなパーテーションを設置する場合もあります。

視線を遮る効果を考えると、ある程度の高さがあり、カウンターから少しはみ出すような大きさが理想的なのではないかと思います。

2.スピーチプライバシーシステムを導入する

スピーカー

スピーチプライバシーシステムは、会話が漏れ聞こえても内容がわからないような特殊な音を出す機器で、服薬指導の声が待合スペースからは聞こえないようにする効果が見込めます。

調剤薬局の場合は投薬カウンターから待合スペースに向けて音を出すような使用方法になるかと思いますが、待合スペースとの距離感や薬局の広さによって効果は違うとのことで、導入検討の際は自分の薬局で効果があるか確認する必要があります。

気になる方は、実際の製品ページより詳しい説明をご覧ください
【YAMAHA スピーチプライバシーシステム VSP-2】

3.別室にスペースを設ける

薬局会話

建物の構造次第な対応になりますが、相談用や服薬指導専用の部屋として別室を設けることで、プライバシーへの配慮ができます。

また、インフルエンザ等の感染症患者に対して別室で服薬指導を行うことで、感染症対策としても利用することができます。

4.患者さんが車に乗っている状態で話す

ドライブスルー薬局

こちらの効果は別室を設けるのとほぼ同じですが、ドライブスルー薬局は既に条件を満たしていますし、駐車場が整備されていればそれ以上のスペースは不要です。
最近は感染症対策として、駐車場でお薬のお渡しをするケースが増えているので、患者さんにとってもこれから馴染んでいくスタイルかもしれません。

ちなみに、別室や駐車場で服薬指導をする場合はPCを持ち歩くのは困難なため、持ち運び可能なタブレットのシステムが便利です。

5.番号札を配る

番号札

受付時に番号札を患者さんにお渡しして、呼び出し等の時は番号でお呼びする運用にすることで、患者さんは周りに名前を聞かれずに済みます。
また、番号との紐付けによってお薬の渡し間違いへの対策にもなります。

番号札は事前にカードを用意しておくか、受付時に発券するシステムの導入が選択肢としてあります。

・事前にカードを用意する場合
各数字2枚ずつ用意して、お渡しする分と調剤室で紐づいて動く分が必要かと思われます。

・受付発券システムを導入する場合
モニターでの呼び出しや待ち時間の表示等、様々な機能が製品によってあるので、運用に合わせた選定が必要になります。

6.待合スペースを工夫する

待合室

最後に待合スペースの工夫ですが、プライバシーへの配慮としては、投薬カウンターから意識をそらしたいところです。

待合スペースの工夫は各薬局さん様々だと思いますが、プライバシーへの配慮に繋がる工夫で大きくは二つあります。

・テレビや音楽で服薬指導を聞こえなくする
待合スペースにテレビやスピーカーを設置して、音を出すことで服薬指導の声を聞こえづらくする工夫です。この工夫がより最適化されたのが2.スピーチプライバシーシステムということになります。

・待合席の方向を変える
待合席の向きを投薬カウンターに向けないことで、投薬カウンターへの視線を遮断する工夫です。例えば待合席を90度回転して、その先にテレビや掲示物を設置することで、視線が投薬カウンターへ向きにくくなります。

7.まとめ

今回は調剤薬局におけるプライバシーへの配慮についてまとめてみました。
プライバシーへの配慮は顧客満足度にも繋がる大事な要素だと思うので、患者さんの目線で気になるところがないか、日々チェックできたら良いですね。

それではまた。ズーでした。